高野連の牧野直隆名誉会長が死去


日本高校野球連盟名誉会長で高校野球の体質改善に力を注いだ牧野直隆(まきの・なおたか)氏が18日午後3時40分、膵臓(すいぞう)がんのため、兵庫県西宮市の兵庫医大病院で死去した。95歳。鹿児島県出身。葬儀は近親者で行う。喪主は妻恵子(けいこ)さん。日本高校野球連盟では後日「お別れの会」を開く予定。

 1934年、慶大経済学部を卒業。鐘淵紡績に入社し、61年に同社取締役に就任。その後、鐘淵合成化学社長などを歴任した。

 81年、故佐伯達夫氏の後を継ぎ4代目の日本高校野球連盟会長に就いた。02年に会長を退いて名誉会長に就任するまで、外国人学校への門戸開放や不祥事の連帯責任制の軽減など、高校野球の改善に尽力した。

 慶大野球部では遊撃手で、水原茂、宮武三郎氏らとともに東京6大学リーグで活躍した。34年には全日本のメンバーにも選ばれ、ベーブ・ルースら米大リーグオールスターチームと対戦した。社会人の全鐘紡野球部を創設、総監督として50年から都市対抗大会唯一の3連覇を達成した。

 96年に野球殿堂入り。98年に勲三等瑞宝章を受章。