ポスト・ジーコにオシム氏有力


イビチャ・オシム氏(65)=J1千葉監督=が、サッカー日本代表次期監督の有力候補にリストアップされていることが22日、分かった。2010年南アフリカW杯までの4年間は、世代交代が急務。90年W杯でユーゴスラビアを8強に導き、千葉を強豪チームに育て上げたオシム氏の手腕は、日本サッカー協会が掲げる育成能力、実績などの条件を十分にクリアしている。ジーコ監督からバトンを受け、オシム・ジャパンが誕生する可能性が出てきた。
 オシム氏が日本代表監督に就任する可能性が出てきた。川淵キャプテンが最終的に決断を下すことになるが、協会関係者が最終リストに名前が入っていたことを認めた。
 日本サッカー協会は、次期監督の条件として(1)能力(2)実績(3)日本のサッカーを熟知(4)日本人スタッフの登用-の4点を掲げている。2010年W杯南アフリカ大会に向け、協会が提唱するこの条件を満たしているのが、オシム氏だ。
 オシム氏は、90年W杯で、ユーゴスラビア代表監督としてストイコビッチら若手を起用し、チームをベスト8へと導いた。その後は、欧州の複数のクラブで実績を残し、2003年にJ1市原(現千葉)の監督に就任。市原でも積極的に若手を起用し、日本代表FW巻やMF阿部らを育てた。日本人スタッフともうまく連携。05年にはナビスコ杯を制して、“Jリーグのお荷物”と呼ばれたチームに、Jリーグ発足後、初のタイトルをもたらした。
 ジーコ監督はメンバーをほぼ固定し、若手の抜てきには慎重な面があった。実際、ドイツW杯メンバーを見ても、五輪代表から日本代表に起用した選手は、わずかに駒野、茂庭の2人だけだった。